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ドライアイ

ドライアイとは

ドライアイとは目が重くて疲れやすいと感じる場合、ドライアイを発症している可能性があります。近年では、テレビやパソコン、スマートフォンの使用が増え、目を酷使する生活習慣が一般的になっています。その結果、目の不快感を訴える方が増えています。
目の不快感は、仕事だけでなく日常生活にも支障をきたし、肩こりや頭痛、吐き気などの症状を引き起こすことがあります。こうした疲れ目の原因として注目されているのがドライアイです。目の疲れやすさは、単なる目の使い過ぎだけでなく、ドライアイの症状かもしれません。
ドライアイは、涙の量が不足したり、成分が変化したりすることで眼球の表面が乾燥し、傷や障害が生じる病気です。ひどくなると、目の表面に無数の傷ができることもあります。目が重い、目やにが出る、目がゴロゴロするなどの不快感がある場合は、ぜひ当院へご相談ください。早めに治療を受け、快適な毎日を送れるようサポートします。

ドライアイの
症状チェックリスト

以下の中で5つ以上当てはまっているものがあった場合、ドライアイの可能性があります。

  • 目が疲れやすい
  • 目やにが出る
  • 目に異物感がある
  • 目が重く感じる
  • 目が乾燥しているように感じる
  • 目に不快感がある
  • 目が痛む
  • 涙が出る
  • 視界がかすむ
  • 目が痒い
  • 光を見ると眩しい
  • 目が充血する

ドライアイがひどくなると
どうなる?

ドライアイがひどくなるとどうなる?ドライアイは、涙の量が不足したり、成分が変わったりすることで、目の表面に傷ができる病気です。進行すると、視力低下や痛み、角膜上皮剥離(角膜が乾燥して剥がれる状態)を引き起こすことがあります。
放置すると、角膜や結膜に損傷が生じ、頭痛やめまい、肩こりなどの身体症状にも繋がります。治療には早期発見が重要です。「ドライアイくらい」と思わず、早めに眼科を受診することをお勧めします。

ドライアイになりやすい人の特徴や原因

コンタクトレンズ

コンタクトレンズの使用は、涙の蒸発を促進し、ドライアイの原因となります。特にソフトコンタクトレンズはハードコンタクトレンズよりもドライアイのリスクが高く、瞬きの際に目の表面と摩擦が生じやすく、炎症や乾燥のリスクが高まります。
また、レンズの汚れや傷も涙の安定性を低下させ、ドライアイのリスクを増加させます。

乾燥

特に、冬場やエアコンの使用が多い場所では、涙の蒸発が増えドライアイが起こりやすくなります。また、エアコンや扇風機の風が直接目に当たると、涙が急速に蒸発して乾燥します。加湿器を使って湿度を保ち、エアコンの風が直接当たらないようにするなどの対策が必要です。

マイボーム腺機能不全(MGD)

マイボーム腺機能不全(MGD)は、瞼の縁にあるマイボーム腺が詰まることで、油分の分泌が減少する状態です。

パソコンやスマホの
使いすぎ

パソコンやスマートフォン、ゲーム機などの画面を長時間見つめると、瞬きの回数が減り、涙の量も少なくなるため、ドライアイを招きやすくなります。

性別

性別によってドライアイの発症率に差があり、女性の方が男性よりもなりやすいと言われています。

加齢

年齢を重ねると、涙の量が減少し、涙の安定性も低下します。

ドライアイの検査

ドライアイの可能性がある場合には、以下の検査を実施します。

細隙灯顕微鏡検査

特殊な顕微鏡(スリットランプ)とフルオレセイン染色液を使って目の表面を観察し、涙の安定性や量、涙点・マイボーム腺の機能、角膜・結膜の状態、傷の有無を調べる検査です。

BUT検査

フルオレセインを使った涙液層破壊時間(BUT)検査で、目を開けた状態で涙の層が崩れるまでの時間を計測します。涙の安定性を調べるために行います。

シルマー検査

シルマー検査は、涙の分泌量を測定するための検査です。試験紙をまぶたの端に挿入し、濡れた部分の長さを計測します。

ドライアイの治療

点眼治療

点眼治療初期治療として、点眼薬が使用されます。ヒアルロン酸点眼液は、人工の涙液にヒアルロン酸を加えたもので、さし心地が良いですが、作用時間が短いという欠点があります。
ムチン点眼液(ジクアス点眼液®)は、P2Y2受容体に作用して眼から水分とムチンを分泌させるため、ヒアルロン酸点眼液よりも効果が期待できますが、しみることがあります。
ムチン点眼液(ムコスタ点眼液®)は、黒眼や白眼の表面を治癒させ、ムチンを作るゴブレット細胞を増やす作用があり、防腐剤が入っていないため目に優しいです。ただしやや苦く、一時的に視界が白くぼやけることがあります。

涙点プラグ

涙の約1割は目の表面から蒸発し、残りの9割は目頭にある涙点から涙小管や鼻涙管を通って鼻へ流れます。涙点プラグは、この涙点をシリコン製のプラグで塞ぐことで、涙を目に保持する治療法です。

シリコン製プラグ

シリコン製プラグは直径0.5〜1.0mm程度で、患者様の涙点のサイズに合わせて選びます。麻酔を使用して挿入するため、痛みはありません。定期的に来院していただき、涙が溢れる場合はプラグを抜くなどして調整します。プラグを抜かない限り、効果は持続されます。

液状コラーゲンプラグ

液状コラーゲンプラグ(キープティア)は、低温では液体ですが、体温付近でゼリー状に固まります。涙点に注入すると、涙点の大きさに合わせてゼリー状になり、涙の排出を防ぎます。ただし、3ヶ月程度で分解または排出されるため、定期的な注入が必要ですので、乾燥した冬場だけ使用したい方にお勧めできます。
保険適用で受けることが可能ですし、コンタクトレンズによるドライアイにも適しています。

ドライアイの対策

ドライアイは完治が難しい場合が多いですが、適切な対策を講じることで、症状を緩和し、生活の質を改善することができます。

湿度の管理

室内の湿度を適切に保つために加湿器を使用しましょう。

エアコンや暖房の調整

風が直接目に当たらないようにしましょう。

保護メガネの使用

外出時に風や埃から目を守るためのサングラスや保護メガネを着用しましょう。

画面からの距離を保つ

長時間のパソコンやスマートフォンの使用を避け、適度な休憩を取りましょう。

眼の休息

目をこまめに休ませるために、20分ごとに20秒間遠くを見るようにしましょう。

十分な睡眠

睡眠をしっかりと取ることで、目の健康を保ちましょう。

温湿布

目の周りを温めることで、涙腺の機能を助けます。

適切な水分摂取

体内の水分を維持するために、十分な水分を摂ることが重要です。